自立支援型介護を実現するために

生活期リハビリテーションとは、リハスタッフのみならず、多職種協働のチームアプローチによって展開されます。
生活機能の維持や向上、介護負担の軽減などを目指したリバビリのことです。
生活期リハで求められるのは、心身機能の維持や向上だけでなく、ADLの向上や家庭や社会への復帰や参加です。
要介護状態になっても自分らしくいきいきと暮らして、豊かな生活をしたいという高齢者の気概や意欲を引き出す重要性を表すものになります。
加えて、住み慣れた地域や家庭に戻り、そこでできる限り長く暮らし続けられることを表すものでもあります。
これらは心身機能レベルでのアプローチや結果に偏重していたこれまでの高齢者リハの在り方を見直すものです。
在宅復帰支援の機能を発揮できている施設では、リハスタッフと看護・介護スタッフとの協働によりADL改善に取り組んでいるという特徴があります。
日常生活の中でのADLの向上、自立支援を図るには、日常生活に密着してリハビリを展開していくことが重要です。
それには、利用者の日常生活そのものを支えているケアスタッフ一人ひとりの介護の在り方も重要になってきます。
単にできないことを補てんするための介護支援に終わらせてしまうことなく、日常生活の中で、できることを増やしていくための自立支援型介護にできるかどうかが生活期リハビリ展開のためのポイントになります。
自立支援型介護の実現のためには、日常を支える介護行為がリハビリの考え方を基軸として展開されることが重要です。